この話はもう6年ほど前に以前のブログに書いたが、今も重要だと思ったので、内容を吟味してもう一度生き返らせた。
香港ではよくある話なのであるが、自分が知っているレストランに久しぶりに行くと、いつもの店のはずなのに、メニューや値段が若干違っていたりする。そしていつも食べているものを注文して食べてみると、味や盛り付けが何だか若干違っている。どちらかというと不味くなっている。最初はいつものコックが休みなのかなと思い、別の日にその店を訪れて同じものを注文すると・・・やはり、あまり美味しくない。不味い。
以前のコックが、人件費の都合でリストラされたのかと疑うが、どうやら使っている材料も違うようだ。おかしいと思い、よくよく店を見ると・・・あっ! 店名が違う。いつの間にか、店そのものが、別の店になっているのだ。
もちろん、「新店」なので内装が違う時が多いが、厄介なのは、店名以外、他は全く変わっていない時が結構あるのだ。しかも店名が前の店名とよく似ている時もある。
昔から悪い店の不動産のオーナーが最初は安く店舗を貸し、その店が儲かってきたら今までの賃料をいきなり数倍に上げてその店を追い出す。そしてその店が残した設備をそのまま利用し、ひどい時は、その従業員までも引き抜き、名前だけ変えてオーナー自身が営業するという手口は見かけた。よく日本から来た人たちが、その手でノウハウだけを盗まれ泣く泣く追い出されるという、香港で日本人が騙される王道パターンというか、今では「古典的」なやり口はあった。ただ「不動産市場主義」になってしまったここ十年数年余りの香港では、そんな手ですらリスクがある。経営より不動産の「利回り」だ。
その改良版というか、ここ数年で多かった手口は(といってもコロナ禍前で、6年ほど前のことであるが)、別にその商売を取るのではなく、不動産オーナーが繁盛店になったら家賃数倍値上げの手口で追い出し、裏でそこの同業者やライバル店と今より高い家賃で契約し、そこが以前の繁盛店の「ふり」をして、何もなかったように営業したりしているのだ。確かに不動産オーナーとしては、賃料値上げで高い家賃を払ってくれるのならそれでよし、また、出て行くなら、今より高い賃料を払うテナントというわけでリスクがない。またいつの間にか、そこの不動産オーナーが別の「グループ」に変わっていたりする。
実は深水埗のほど近くに、結構安くてしかも美味しいという鴨やアヒル料理の名店があったのであるが、旧正月が終わり久しぶり行って見ると、いきなり店が閉まっていた。もう旧正月が終わったのにだ。おかしいと思い、それから1週間ほど経って行くと、いきなり改装中になり、そのレストラン名は、今までと違う名前になっていた。以前の、そのレストランに電話をしても、誰も出てこない。香港の「食べログ」と同じような、Open Riceで調べると、それから数日後、「閉店」となっていた。どこに行ったのであろうか?



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