賢い人ほど騙される?

お金

今では大昔になってしまうが、ある人から某投資案件について相談されたことがあった。詳しく見るも何も、どう甘く見ても詐欺で、たとえそれを合法的にやったとしても短期間で破綻することは目に見えているものだった。当然やめた方が良いですよとアドバイスしたら、その人はこう言った。
「そんなことは、最初からわかっている。問題は最初に入って破綻する前にそこから逃げて、大金を手に入れられるかどうかだ」。世の中にはその詐欺を利用する、もっと上の人もいるものだとその時知った。

またある人は、逆に詐欺から騙されっぱなしだった。よぽどバカな人なのかと思ったら、実は彼、日本の最高学府を卒業した超エリートだった。その人に別の案件を相談されたのだがどうも話が胡散臭い。私に、「君は知らないと思うけれども、これは香港の5大富豪しか知らない話で…」とか「君にはわからないと思うけど、これは複雑な計算において可能な…」とか言ってくる。実は詐欺に引っかかるポイントはこんなところにあったりする。わかりやすく言えば「知ったかぶり」だ。

詐欺案件などに引っかからないようにするには、その物事の基本中の基本をよく考えることだ。自分が知らない難しそうな理論や計算で肝心なことを誤魔化されていないか、そしてそれが正しいならその前提条件が、本当に過去も現在も未来永劫同じかということだ。その騙される人は先に書いたようにいわゆるエリートで、そんなエリートの自分が「知らないこと」は恥ずかしい事で、分かったふりをしてしまうから、いとも簡単に引っ掛かってしまう。そんな「カモ」に次から次へと同じような人が「おいしい話」を持ってくる。どうやらある「リスト」に入ってしまってるらしいと思ったものだった。

自分で調べようともせず「先生」と言われる人たちの話を鵜呑みにしているととんでもないことになってしまう。「私は『エリート』だからそれは正しいのだ、そうじゃない人は学がない人たちだ」と決めつけて論議にもならないこともある。その「先生」も悪気があってではなく所詮神様ではないのだから間違うことも多々ある。

米インテル社のCEOだった故アンディ・グローブ氏の癌治療の話を思い出すことがある。確か前立腺癌に侵されその治療において、名だたる医院のアドナイザーたちがあれがいい、これがいいと治療法は勧めてくるのだが、中には全く真逆の方法もあるというのだ。当たり前だが、みんな彼を殺そうと思っているわけではなく、助かってほしいと願ってアドバイスしてくる。それに対して彼は最初はちんぷんかんぷんながら治療方法を自分で徹底的に調べあげ、最善の方法を自分自身で選んだ。彼は、「これは自分の命だ。だから自分で選ぶ」と。ここ数年起こったことを考えてまた思い出した次第だ。
賢い人ほど騙されたりするものだが、なんでもその上には上の本当の意味での賢い人もいるものだと。

 

 

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