たまに日本のテレビ番組をみていると、最近よく「諸説あります」というテロップがやたらと出てくる。そう言えばNHKの人気番組「チコちゃんに叱られる!」で起源が間違っているとの騒動が過去よく起こったが、その時の騒動やそれに対するコンプラ対策も兼ねてその番組ばかりでなく他の番組でも「諸説あります」というテロップが一層出るようになった気もする。
確かに流行の起源やら名前の由来やら諸々の件に関して、実際にそれがそうなったという事実は一つだとしても、人の記憶も曖昧で実際にその現場に立ち会ったというか関係者でない限りわからないこともあるし、それに噂が一人歩きしてそれを事実と勘違いしている人たちも多いかもしれない。
また事実は違うのだけれども、そういう風にしておけば格好がいいからそうしたとか、本当はもっと下衆な理由があるのだけれども、それじゃ色々とまずいから別の由来にしたとか、まあいくつか理由はあったのだけれども、由来はこれということにしておこう、、、というのもあるだろうし、まあ理由は種々多様、ケースバイケースだ。
ただ、人の記憶は曖昧で、覚えていたことがいろんなことと混同してしまったくらいならまだいいのだけれども、それどころかそういうのを利用して悪意があってそういうことにした方がある人たちにとって都合がよくてそうしたというのも結構ある。
そして私も長く生きていると、あることに関して実際見てまたは経験して、本当の事実を知っていることもある。いわゆる歴史の証言者みたいなものだ。自分がその事実を知っているあることが、テレビや週刊誌とかで話題になっていることもあるのだが、本当はこうなのになとか、まあしょうがないかと思ってしまうことも多々ある。たまにそれが本当の事実だと他人に伝えると都市伝説を信じる危ない人扱いになってしまったことさえある。
そういえばもう10年ほど前になるが、矢口史靖監督の「ロボジー」という映画があった。ある事件から老人(ミッキー・カーチス)がロボットに入り演じることになるという喜劇だったのだが、途中老人が世間にこの事実をバラしてしまうぞとそのことを計画した社員を脅かしたら、「誰が老人が中に入っていると世間が信じるか」と逆に言われてしまうシーンがあったのを思い出す。最初は嘘がバレないかと思っていたら、それどころか逆に本当のことを誰が信じるかになってしまうという点で、その映画を見てて目から鱗だった。
確かにいつの間にか噂どころか嘘までもが一人歩きして、それが事実以上の事実になることもある。嘘も100回言えば本当になる。歴史も変わる。なるほどと思った。



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