何が本当に怖いのかわからない話

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香港に昔あった悪名高き「九龍城」。その跡地は、今や公園だ。このように、昔から何かの「いわく」があり、不動産開発や売却が簡単にできないものは「公園」となっている所が多かったりする。
ある香港の葬儀場というか火葬場の近く。そんなところでも、コロナ禍になる前までは不動産屋が不動産開発をやって熱心に販売していた。その葬儀場の近くに昔公園があった。そんな憩いの場所。ブランコもベンチもある。でも、誰もいない。一度も子供が遊んでいる姿をみたことがなかった。実はその場所、香港の心霊スポットとして大変有名な場所だった。もともとビルを建てる予定だったが、「何故か」頓挫してしまい、とうとう開発を断念し、公園になったとの話だった。近所の人は誰でも知っていた。だから誰も利用しなかった。でも、たまに老人が一人でベンチで座っている時があった。なんだか不気味だった。
ちなみに、その場所を、過去携帯電話で写真を撮ろうとしたが、何故か画面がフリーズ。メモを取ろうとしてもフリーズ。文字をうっても何故か画面に文字が出てこない。やっと出たかと思ったら、何故か漢字で 「棺桶」と変換されて出てきた。 気のせいか肩が重くなり、あまりにも気持ちが悪くなって断念したくらいだった。
しかしその公園も何年か前に新規の地下鉄工事であっけなく取り壊された。今までの「怪奇現象」はなんだったんだろうと思ったくらいだ。いつの間にか影もかたちもなくなっていた。

実際香港という場所は湿気が多い場所で、陰気が高い場所も結構多く、「心霊現象」が起こる場所も数多くあったし、大昔自分もそれで思い出したくもないような大変な目にあったこともあった。もちろん心霊現象でだ。香港で結構自分と同じように心霊現象に悩まされた日本人の話もいくつか聞いたことがあった。どうやら、問題があるそういう「わけあり物件」を日本人というか、外人に賃貸するケースが多いみたいだった。

特にコロナ渦になる前、香港の不動産高騰の中、いわゆる「凶宅」ハンターという人達が多かった。たとえば、そこの場所で、ある人が自殺したとか、殺されたりの事件が起こった場合、その不動産に関して、その旨を「凶宅」として明記しなければならず、また、そのような「縁起でもない」ところに誰も住みたくないので、その不動産物件の価格は下落する。通常より、数割安で取引される。そういう物件を狙って投資するのだ。そういう物件は、銀行でローンもとれないこともある。それはあくまで大手銀行であり、小さな銀行など、それでもOKなところもあるという。
そしてその物件を「賃貸」するわけだ。そんな事件がおこった場所は、ニュースなどとして報道されるし、隣近所の住民も知っている。だが、海外から越してきたばかりで、現在、住む家を探している言葉もまだよくわからない外国人なら・・・・。
そういう物件なら持ち主の不動産の方に対しての謝礼も厚いだろう。しかも、あまり安すぎる値段で貸しても怪しまれる・・・ほどほど食指が動くお安い値段で・・・・。というわけだ。よくわかっていない日本の会社の香港支店の日本人用の社宅としても、そいういう事件があったと知らないなら、良い物件と思って使用するだろう。後でわかったとしても、そんな霊など信じない人もいるだろうし、自分が住まないからどうでもいいやなんていう、とんでもない話も聞いたことがある。

そして、そういう賃貸でキャッシュを稼ぐのと同時に、なにより、そこに住んでいる人は、「何も知らない」普通の人なので、今度それを転売する頃には、何も問題がないということで、その「凶宅」の2文字がはずれ、普通の物件として売ることができる。「霊現象」で酷い目にあった人の中には、そういう物件だったためという人の数は、たぶんそんなに少なくないのかもしれない。しかし本当に怖いのはいわくつきのの公園もあっという間に開発し、そういう物件をへとも思わず住んでも平気で、祟りもくそもないという態度で平然と色々なものを破壊し続けて金勘定している人たちなのかもしれない。よくよく考えたら、「霊」も元はと言えば人間だ。なのでそんなものに関わるくらいなら成仏した方がまだマシと思っているのかもしれない。そして香港の心霊現象の話もそのうち無くなるのかもしれない。

 

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